





出版社:T&M Projects/2017
写真:志賀理江子
36.4cm×25.7cm/100P/特製函入
写真表現としての圧倒的な力を見せつけ多方面で話題となった『螺旋海岸』以来、4年ぶりの作品集となる写真家・志賀理江子による最新作品集『ブラインドデート』。
2009年にタイのバンコクで、バイクの二人乗りで疾走する恋人たちを撮影したシリーズ。
志賀はバイクが行き交う街中で、バイクの後部座席に座っている人たち 、何百何千人と眼差しを交わした。その不思議な見つめ合いの感覚に素手で触れぬまま近づくことのできる最適な道具が志賀にとってはカメラだった。
見知らぬ他者と視線を交わし続ける、目と目が触れることは、志賀の身体に潜む生物としての勘を取り戻すようだった。そして性的などこかに触れるようだった。
「目」はどこまで私たちを支配しているのだろうか。
"目が見えぬ、らしいのです。
それは私の知らない前世に関係するでしょうか。
本当のことを知りたくて、大学に行き、世界中の様々な宗教について学びました。
それらは生死について実に様々なことを述べています。でも、その全てに違和感を感じました。
私には当てはまらない気がするのです。"
ー テキスト「ブラインドデート」より
9月3日(日)まで、香川・丸亀市猪熊弦一郎現代美術館にて同名の写真展を開催中。